旧制一高の受験に失敗した芦川進は日記をつけながら今後の進路をよく考えた上、以前からあこがれていた俳優の道を目指そうと決意します。夢見がちだった少年がリアリストへと成長してゆく過程を描いた本作は、1942年に書き下ろされました。太宰治の弟子の一人、堤重久の弟で俳優の堤康久がつけていた日記を材料にしていますが、元の日記にあった「マルクス」はすべて「キリスト」に書き換えられています。本書は『正義と微笑』(錦城出版社、1942年6月10日発行)を底本に、巻頭に「ミニ解説」を付けています。2010年の常用漢字改定に照らし合わせ現代仮名遣いへ改めるとともに、常用外漢字にはルビを振り、読みやすくするなど、独自の校訂を行った縦書版電子書籍です。
- 発売日
- 価格100円
===【装丁画及び小説について】==========
2点とも版画です。
左は聖書を象ったデザイン、右は作中の景色を切り取りました。
個人的にはどちらも気に入っています。
そして、小説『正義と微笑』も、とても気に入っています。
とっても面白くスイスイ読める作品なので、あまり本を読まない人でも読みやすいと思います。
おススメです。
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